4月の花 カリン
 カリンの花は美しいピンクの小さい花である。大木になる木で実も大きいが、花は可憐である。 紡錘形の若い実はまだあおく紅を刷いているが、秋に黄色く熟すと強い芳香を放つ。玄関に一つ でも置こうものなら、部屋中に香りが満ちる。実は食べることはできないけれども、輪切りにし て砂糖をまぶし焼酎に漬けるとカリン酒で、のどの痛みをやわらげる咳止めの特効薬である。信 州で地梨酒というのがあり、草木瓜(クサボケ)の実を地梨といって同じように漬ける。ボケの 実も香りがカリンとよく似ていて、同じ薬効があると聞く。カリンもボケもバラ科の花らしく花 びらの形が美しい。(2007.4.1)

カリンの花(横浜)

カリンの実(横浜)