6月の花 マムシグサ
蝮草はサトイモ科テンナンショウ属で、ウラシマソウやムサシアブミと同様に特徴的なたたずまいである。花のように見えるのは仏炎苞で中に棒状の肉穂花序がある。夏の終わりになると真っ赤な実が団子状にかたまって付く。苞が蝮のように見えるのでその名がついたと思っていたが、茎の肌が蝮の皮膚に似ているということであった。信州の山小屋の坂道にも毎年同じところに顔を見せる。これはカントウマムシグサであろうか。苞全体が紫色のものはムラサキマムシグサというらしい。沖縄の友人がムサシアブミが咲くと写真を送ってくれるが、苞が丸っこく鐙の形に似ている。ウラシマソウは肉穂花序の先が糸のように長く垂れ下がる。それを浦島太郎の釣り竿の糸に見立てたのであろう。 (2018.6.1)

マムシグサ(信州、佐久穂)

マムシグサ(信州、佐久穂)