2月の花 ホトケノザ
 春の七草は早春のものである。ご飯とお餅をやわらかく炊いた粥に、七草をたたいて入れる。「セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ、これぞ七草」と、子どもの頃から諳んじていたが、実際の菜と一致したのはかなり後のことであった。ナズナはぺんぺん草、ゴギョウは母子草、スズナは蕪、スズシロは大根とわかった。しかし、ホトケノザが田平子(タビラコ)で、やはり畦などによく出る野草であり、いま庭にあるものとは違うというのは知らなかった。七草はいずれも田畑と用水路、畦道がセットになった農村の田園風景を強く想起させる。(2008.2.1)

庭のホトケノザ(横浜)

ぺんぺん草(横浜)