1月の花 ワビスケ
ユズの実が黄色になり、ワビスケの花が咲きはじめると木枯らし一番が吹く。冬の景色を彩るのは ヤブツバキ、山茶花、寒椿などツバキ科の花であるが、ワビスケはツバキ科の変わり種で、茶花とし て好む人が多い。花は五弁であるが小振りなうえに、花びらが大仰に開かない慎ましさが茶の湯の精 神に通ずるからであろうか。同じころに咲くサザンカ、カンツバキが色、形ともはなやかで、咲き終 わると花びらが散るのに対し、ワビスケは大方のツバキと同様花ごと静かに落ちる。花期は長く、半日 かげのなかでひっそりと咲きつづける。(2005.1.1)

ワビスケ(横浜)

サザンカ(横浜)