2月の花 椿
ツバキ科の花は、椿、寒椿、山茶花、侘助など庭にあるものをとり上げてきたが、園芸種など種類も多い。先日久しぶりに散歩がてら園芸店に行った時、椿の小さな苗木があった。挿し木であろうか、丈が20センチほどしかないのに花をつけていた。ひとつは真紅で「紀州雲竜」、もうひとつはピンクで「意宇の里」と名札がついていた。「意宇」は聞きなれない言葉なので調べてみると、「おう」と読み、出雲の国にあった地名という。ツバキはサザンカと違い、散る時は花ごと落ちるので、それを嫌う向きもある。歳のせいかどうか分らないが、木の下いっぱいに散り敷いた様も風情があると思うこの頃である。

今回で「今月の花」は丸十九年となった。六年前の丸十三年の時も書いたのだが、それだけ自分もまた年をとったということでもある。その時は、あと二年などと言っていた。あまり先のことは言えなくなった歳になったが、ここまで来たのであと一年やってみようと思っている。(2022.2.1)

椿、紀州雲竜(横浜・園芸店)

椿、意宇の里(横浜・園芸店)