文 学
カレル・チャペック 絶対子工場 |
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四六判・238頁 金森誠也訳 定価2090円 |
『ロボット』『山椒魚戦争』で有名な、チェコの世界的作家チャペックの本格的近未来小説。人類が今まさに遭遇している原子力、原発、放射能汚染状況を今世紀の初めに予見した恐るべき作品。原子炉の発明がもたらす経済効果とその予測を越えた災厄が、ついに大戦争を引き起こす、その寓意性はいまなお現代人を震撼させずにはおかない。解説・藤田祐幸 |
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ガウェーンと緑の騎士 |
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四六判・206頁 瀬谷廣一訳 定価2940円 |
文学史に必ず作品名があげられながら、その内容についてはあまり知られていない作品がある。『ガウェーンと緑の騎士』は、まさにその典型で、詩行2530行、ガーター勲位の由来譚として有名な上に、緑の騎士との決闘に至るサスペンスに満ちたプロット、その途次立ち寄った城館の妃の誘惑の場面などの、人間心理の巧みな描写でチョーサー、ラングランドの作品と並ぶ中世英文学の傑作である。 |
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クリスチアーヌ・サンジェール 魂の夜 |
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四六判・180頁 久保田純子訳 定価1600円 |
アルベール・カミユ文学賞受賞作品。現代フランス女流作家の「魂の自己凝視の物語」。一人の女性のアイデンティティとの格闘から自己解放としての「悟り」への魂の自己実現を描ききった力技に瞠目させられる。原題Histoire d'âme. |